【活動報告】ぷらんと!子どもの権利ファインダー 子どもの権利から図書館を眺めてみる

8月29日 ぷらんと!子どもの権利ファインダーレポート 参加者:6名 
 
ぷらんと!のテーマは、「子どもの権利」から図書館を覗いてみたら??
本岡さんは、「子どもの権利」を大切にする社会となることを願い、お仕事や暮らしの中で、できることを長年取り組まれてきました。本岡さんとの何気ない会話の中で、「子どもの権利」というスコープから「図書館」を覗くファインダーとなるような場をつくったら面白ろいかも!と思いつきました。まずはゆるゆる本岡さんとお話してみました。
以下お話した内容
 
1.「子どもの権利条約」って身近?遠い?
子どもの権利条約とは・・ 「日本ユニセフ協会」のHPより
児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。 18歳未満の児童(子ども)を権利をもつ主体と位置づけ、おとなと同様ひとりの人間としての人権を認めるとともに、成長の過程で特別な保護や配慮が必要な子どもならではの権利も定めています。前文と本文54条からなり、子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定しています。1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しました。
 
 
国連の採択からは30年以上、日本が批准してから25年以上が経過していますが、日本では知っている大人がとても少ない・・。
参加者の一人は、「よく知らなくてごめんなさい」と仰っていました。
「知らなくてごめんなさい」ってよく聞く言葉ですが、大丈夫です!
東海ナレッジネットが開く場は、
「知らない」ということがダメだと思わされたり、恥じたりする場ではなく、「知らない」から新しい世界が開かれるような楽しく優しい場だといいですね〜。
 
2.わたしと「子どもの権利」についておしゃべり
 
子どもの権利とは何かは、ユニセフのわかりやすいページを画面共有で見て、ふむふむ・・。ここに書かれていることと、現実を紐つけるようなこと・・
何があるかなぁ??と話していきました。
子どもの権利のことはよく知らなかったけど・・そういえば・・!
 
◆地域の子ども会で、子どもは「楽しいから参加したい!」って思っているのに、親の事情で来れなくなってしまう子が時々いる・・
◆キャリア教育の学習発表で、地域や企業の大人に「立派な」発表をして褒められる。大人を喜ばせるための発表なのか?社会に対しての問いであるならば、真摯に受け止めるべきなのに、受け止めてないように思えた。
◆図書館でビブリオバトルをしたら、親の方に力が入り、発表する文章の作成や発表の練習を一生懸命取り組む家庭があり、子どもが伸び伸びとできなかった・・
 
これは、子どもの意見表明権や参加する権利を脅かしているのかも??
3.なぜ、子どもの権利が身近にならない?
子どもの権利が身近にならないのは、日本社会特有かも?
権利=権力を持つことと捉えられていたり、「権利を主張することはわがまま」という捉え方がある。
当たり前に誰にでも、何もしなくてもあるものという認識が浸透しないのは、日本の歴史、人権の歴史があるのかもしれない・・。
 
4.図書館と子どもの権利
 
◆図書館を立ち上げる時に、子どもの声を聞くことがあるけど、その後も継続することが大事だよね・・
◆児童書の選書が「大人が考えるいい本」を選ぶという力が働いているように思う。
 そこに子どもの声はあるのだろうか?
◆子どもを図書館に連れていくと騒いでしまうから連れていきづらい。
 障害をもつ子どもが本を破損したり、声が出ることを気にして、連れていけないという保護者と、全ての子どもが文化に触れる機会の保障は?
 「赤ちゃんタイム」のように時間を区切っている図書館もあり、時間をわけてさまざまな人が使いやすくする工夫はできる。
 
◆例えば「ヤングケアラー」について知る本は、物語の中で書かれているものもあると思うが、図書館の人はどこまで把握している??図書館の人が全て中身までわかっているわけではない。それは専門領域の人と図書館が協力してオススメリストや展示などをつくっていけばよいのではないか。
 
◆そもそも、図書館関係者がどれだけ、「子どもの権利」を意識しているだろうか?
 まずは、図書館関係者と一緒に子どもの権利を学んだり、子どもの権利についてのパスファインダー(情報源リスト)をつくる、一緒に楽しむことで、協力しあうところからはじめられるといいよね。
 
5.図書館から遠いほどよい。
 
子どもの権利と図書館をテーマでありますが、最初は身近な子どもの権利についてお話をしていき、図書館とどうつながるかという話にはしませんでした。
一見、図書館から遠い話し合いに見えますが、全ての場が図書館(知ることや情報や文化)につながっていて、遠い場も図書館そのものだと思います。なので、こういうプロセスを大事にしたいです。
 
 
参加者さんのある一人は、途中から子どもの権利条約ユニセフのページを読み耽っていました・・と話していました。
お話する人もいれば、聞くだけの人もいる・・という色々な関わり方があってよいところが東海ナレッジネットのお茶の間のような場であるぷらんと!であり、嬉しいコメントでした。